水虫その2 水虫治療完全攻略!
★約1ヶ月周期で生まれ変わる角質層
私達の皮膚の古くなった細胞である角質層は、アカとなってはがれ落ちるようになっています。
この新陳代謝のサイクルをターンオーバーといい、約1ヶ月周期で新しく生まれかわります。
この場所に水虫の白癬菌(はくせんきん)が住みついているわけですから、理論的には正しく治療さえすれば、水虫は早ければ約1ヶ月(4週間)で治る病気ということになります。
では、なぜ水虫は治りにくいと思われているのでしょうか。
それは、ほとんどの人が、かゆいときだけお薬を使用して、少しおさまると治療をやめてしまうからです。
水虫は足などの角質層(皮膚の表面)の深いところに寄生している場合が多いので、表面だけ治ったような気がしても、菌はしっかりと角質層の奥に残っています。
表面がおさまったからといって治療をやめたら元も子もありません。
根絶するまで続けることが大事なのです。
その最短期間が皮膚のターンオーバー周期である、約1ヶ月と思ってください。
★どんな治療法がよいか
水虫(白癬)の治療には、抗真菌薬(こうしんきんやく)という薬が使われるのが一般的です。
趾間型や小水疱型の足白癬には、外用薬(塗り薬;クリーム剤、液剤、軟膏剤)が使われます。
薬局で売っている水虫薬で本当に治るのか?と思っている方も多いでしょうが、最近は病院で使用している成分の入った水虫薬が一般の薬局で販売されています。
抗真菌(こうしんきん)剤の塗り薬には、次の2種類があります。
●イミダゾール系
さまざまなカビに効き、副作用が少ない。耐性(たいせい)菌ができにくい。
●非イミダゾール系
限られた菌に対しての抗菌力が強い。
現在はイミダゾール系が主流です。
この系統は効き目がよいので、皮膚真菌症の治療に広く使われています。
白癬やカンジダのほか、癜風にも効果があり、刺激痛などの副作用も比較的少ないです。 従来は、1日数回塗る必要がありましたが、皮膚への付着性や貯留性を高めて1日1回でも良く効くように改良されたものが市販され、薬を塗る手間を省く上でも大きな進歩となっています。
イミダゾール系の成分の代表例としては次のものがあります。
| ●硝酸スルコナゾール(よく効きます、お奨め) 製品例:エクシブクリーム 35g |
|
| ●硝酸オキシコナゾール 製品例:スコルバLXクリーム |
|
| ●硝酸ミコナゾール 製品例:ダマリンクールパウダー 60g 女性向け |
|
| ●クロトリマゾール 製品例:タムチンキパウダースプレー 70g |
|
| ●ビホナゾール 製品例:新ビホナエースクリーム 20g |
|
非イミダゾール系には、
●ピリミジン系のシクロピロクスオラミンなどがあります。 白癬やカンジダに有効です。
| 製品例:ラマストンプラスL 17g |
|
次に外用薬のタイプとしては、
●クリーム剤多少べたつくのを気にする人もいますが、 皮膚への浸透力に優れ、ほとんどの水虫治療に最も多く使われています。
●液剤
角質増殖型水虫などのガサガサした水虫によく使用されるタイプで、アルコールを含んだ液剤は、乾きやすいので塗った際の使用感は良いのですが、刺激性があるため症状が悪化した患部には適しません。
●軟膏剤
クリーム剤よりベタベタしますが、刺激性が少ないため、亀裂ができて痛むような患部にも使用できるメリットがあります。
●エアゾールタイプ(パウダー、スプレー)
最近多くなってきたのがこのタイプで、ベタついたり垂れたりせず、手を汚さずに患部に塗ることができるので使用感がよく、薬の乾きも早く、冷却効果を含むものが多いので、痒みを抑える即効性が期待できます。
| 製品例:エクシブ100スプレー 100ml(お奨め) |
|
一方、角質増殖型の足白癬や爪白癬では飲み薬(内服薬)が一般的です。
角質増殖型の足白癬や爪白癬の場合、硬く厚くなったカカトや爪の外側から薬を塗っても奥深く潜んでいる白癬菌まで薬の有効成分が行き渡りません。
その点、飲み薬ならば血流に乗って直接白癬菌にダメージを与え、体の内側から治すことができるからです。
角質増殖型の足白癬では8週間(2ヵ月)、爪白癬の場合は最低3~4ヵ月飲み薬を服用しないと治りません。
爪白癬の場合、これまでの飲み薬は1年以上服用しなければなりませんでしたが、近年開発されたお薬は服用を止めた後も有効成分が爪の中に留まり効果が持続しますので、従来に比べると治療期間は大幅に短縮されました。
飲み薬(内服薬)は皮膚科に行って処方してもらいましょう。
内服薬には、塩酸テルビナフィン、イトラコナゾール、グリセオフルビンなどがありますが、塩酸テルビナフィンは肝機能障害(黄疸、肝不全、肝炎、胆のう炎)などを起すので注意が必要です。
★塗り薬の効果的な使用法
塗り薬を用いる場合は、まず患部をよく洗い、皮膚表面の汚れを落とすことが大切です。
お風呂に入った時、石けんを使って優しくなでるように隅々までよく洗いましょう。
洗い終わったら、清潔なタオルで水分をしっかりふきとります。
この状態で水虫薬をつけるのが、もっとも効果的です。
入浴後のふやけてやわらかくなっている皮膚には成分が浸透しやすいからです。
水虫薬の塗り方のコツは、広範囲にぬること。
かゆいところや赤くなっているところにしか塗らないと、塗り残しが出来て治りません。
全く症状のないところや、皮がむけているだけでかゆみのないところ、皮が厚くなってひび割れているだけのところにも白癬菌が広がっていることが多いからです。
症状のない足の指の間や、足裏全体にもまんべんなく塗りましょう。
そして繰り返しますが、皮膚のターンオーバー周期である最低1ヶ月以上は毎日塗り続けてください。
★水虫薬との合わせ技
●木酢液(もくさくえき)
木酢液は、木を燻す時に発生する煙を冷却して液体にした物です。
殺菌力があって、少し足をつけておくだけで爪や指の間まで清潔に保つことができます。
| 製品例:木酢液 ソフトタイプ60ml |
|
| 製品例:素足すっきり |
|
●角質除去クリーム(ピーリングクリーム)
これは水虫治療としてはどこにも書いてありませんが、白癬菌の住みかとなる余分な角質は、角質除去クリームで取り除くと薬が浸透しやすくなって効果があるように思います。
じゅくじゅくしているような患部には使用出来ませんが、 スクラブタイプのピーリングクリーム(Peeling Cream Scrub Type)を、乾いた状態のかかとや足裏にすりこむようにマッサージすると、余分な角質を含んだカスがポロポロ出てきます。
あとは水で洗い流して、乾いたタオルできれいにふき取りましょう。
時々やると気持ち良いです。
| 製品例:ボディグッド ヒールケアピーリング |
|
| 製品例:ピュア スクラブクリーム (ひじ・ひざ・かかと用) |
|
★治療中の生活の注意点
●患部はいつも清潔に。
刺激の少ない石けんで毎日洗いましょう。
●乾燥させる。
水虫は患部がムレると悪化しやすいので、お風呂あがりには水分をよく拭き取り、靴下や履物は通気性のよい素材を選びましょう。
●涼しくする。
水虫は高温多湿が大好きです。
特に炎症したり腫れたりしたときには、乾燥と同時に患部を冷やしましょう。
●油断しない。
水虫はしぶとく、再発しやすい病気です。
かゆみや痛みなどの自覚症状がなくなっても、完治するまで油断しないこと。
家庭内に水虫の人がいたら、再感染を防ぐ為に必ずいっしょに治療することも大事です。
★水虫の予防法
水虫はちょっと接触しただけでは感染しません。
しかし白癬菌は生命力が強いので、水虫の人の皮膚からはがれ落ちた角質層には、白癬菌が生きたまま残っています。
これを他の人が裸足で踏みつけたり、足ふきマットやスリッパを共用したりすると、皮膚に付着して水虫が移ることがあります。
ですから水虫の感染経路で多いのが、不特定多数の人が出入りをする場所。
たとえば銭湯や、ゴルフ場・スポーツジムなどのお風呂場のマットなどがあげられます。
そしてもし、家族の中に白癬菌の保菌者つまり水虫の患者がいたら、家庭のバスマットやスリッパ、じゅうたんや畳、床などがすべて危険地帯になります。
お風呂場のバスマットをよく洗わなかったり、乾かさずに使っていると、要注意です。
お部屋のおそうじはマメに。
バスマットも小まめに洗ってよく乾かして、清潔にしましょう。
スリッパやサンダルは共有せずに、自分専用のものを用意しましょう。
靴下は通気性のよいものを。
靴は蒸れにくく、爪に負担をかけない靴を履きましょう。













